# Azure Database for MariaDBと.NETアプリの接続例

## 目次

1. はじめに

2. 1-1 Azure Database for MariaDBの概要

   - 1-1-1 利用するメリット

   - 1-1-2 料金体系

3. 1-2 Azure Database for MariaDBの設定

   - 1-2-1 リソース作成手順

   - 1-2-2 ファイアウォールルール設定

4. 1-3 .NETアプリの設定

   - 1-3-1 必要なパッケージのインストール

   - 1-3-2 接続文字列の設定

5. 1-4 コード例

   - 1-4-1 データベース接続の実装

   - 1-4-2 データ操作例

6. 1-5 セキュリティの考慮

   - 1-5-1 TLSの設定

   - 1-5-2 Azure AD認証

7. まとめ

## はじめに

本記事では、Azure Database for MariaDBと.NETアプリを接続する方法について詳しく説明します。Azure Database for MariaDBは、フルマネージドで拡張可能なデータベースサービスで、高可用性とスケーラビリティを備えています。このガイドを通じて、Azure上に安全でスケーラブルな.NETアプリケーションを構築するための基本的な接続手順をご紹介します。

## 1-1 Azure Database for MariaDBの概要

### 1-1-1 利用するメリット

Azure Database for MariaDBは、オープンソースのMariaDBを基盤とするクラウドデータベースです。以下のような利点があります。

- **高可用性**: ビルトインのレプリケーションとフェールオーバーを提供します。

- **スケーラビリティ**: 必要に応じてリソースのスケールアップおよびスケールアウトが可能です。

- **セキュリティ**: データ暗号化やAzure ADを用いたセキュリティ強化機能を備えています。

### 1-1-2 料金体系

Azure Database for MariaDBの料金は、プロビジョニングした仮想コアやストレージに基づいて変動します。サーバーレスのオプションも提供しており、使用した分だけ支払うことができます。

## 1-2 Azure Database for MariaDBの設定

### 1-2-1 リソース作成手順

1. Azure Portalにログインします。

2. 「リソースの作成」 -> 「データベース」 -> 「Azure Database for MariaDB」を選択します。

3. サーバー名、リソースグループおよびその他の必要なパラメータを設定します。

4. 必要に応じて、パフォーマンスやストレージオプションを選択します。

5. 確認後、「作成」をクリックします。

### 1-2-2 ファイアウォールルール設定

ファイアウォール設定を行い、.NETアプリがAzure Database for MariaDBにアクセスできるようにします。以下に手順を示します。

1. 作成したMariaDBサーバーの設定ページに移動します。

2. 「接続のセキュリティ」をクリックし、.NETアプリが実行されるIPアドレス/範囲を許可します。

3. 保存して変更を適用します。

## 1-3 .NETアプリの設定

### 1-3-1 必要なパッケージのインストール

.NETアプリからMariaDBに接続するために、MySql.Dataパッケージをインストールします。以下はNuGetパッケージマネージャーコンソールを使用したインストールコマンドです。

```bash

Install-Package MySql.Data

```

### 1-3-2 接続文字列の設定

接続文字列は、.NETアプリケーションのappsettings.jsonファイルまたは直接コード内に定義します。これには、サーバー名、データベース名、ユーザー名、パスワードが含まれます。

```json

{

  "ConnectionStrings": {

    "DefaultConnection": "Server=<サーバー名>.mariadb.database.azure.com; Port=3306; Database=<データベース名>; Uid=<ユーザー名>@<サーバー名>; Pwd=<パスワード>; SslMode=Preferred;"

  }

}

```

## 1-4 コード例

### 1-4-1 データベース接続の実装

以下は、C#を使用してAzure Database for MariaDBに接続する基本的なコード例です。

```csharp

using MySql.Data.MySqlClient;

try

{

    using (var connection = new MySqlConnection(connectionString))

    {

        connection.Open();

        Console.WriteLine("接続成功");

    }

}

catch (Exception ex)

{

    Console.WriteLine($"接続失敗: {ex.Message}");

}

```

### 1-4-2 データ操作例

以下に、データベースへの基本的なデータ挿入操作の例を示します。

```csharp

string query = "INSERT INTO SampleTable (Name, Value) VALUES ('example', 1234)";

using (var command = new MySqlCommand(query, connection))

{

    int result = command.ExecuteNonQuery();

    Console.WriteLine($"挿入された行数: {result}");

}

```

## 1-5 セキュリティの考慮

### 1-5-1 TLSの設定

Azure Database for MariaDBでは、TLSを使用して通信を保護できます。接続文字列に`SslMode=Required`を追加することで、TLSを強制します。

### 1-5-2 Azure AD認証

Azure Active Directory (Azure AD)を活用し、組織内のユーザー認証を強化できます。従来の秘密情報利用を減少させ、セキュアなアクセス管理を実現します。

## まとめ

この記事ではAzure Database for MariaDBと.NETアプリの接続方法について、具体的な手順とコード例を用いて説明しました。Azureのマネージドデータベースサービスを利用することで、高性能でスケーラブルなアプリケーション開発が実現しやすくなります。セキュリティの側面からも、TLSの導入やAzure ADの活用が推奨されます。これらの情報をもとに、より安全で効率的なアプリケーション開発を心がけましょう。

Azure Database for MariaDBと.NETアプリの接続例

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