インフラエンジニアになるための資格15選|選び方や効率的な学習方法を解説
2024年03月21日 12:56
これからインフラエンジニアになろうと検討している人や、インフラエンジニアとしてキャリアアップをしたいと考えている人の中には「何か資格を取得した方が良いのか」と考えている人も多いのではないでしょうか?
インフラエンジニアとして働く上で資格を取得することは必須ではありませんが、特定のものを取得することによって自分の知識やスキルなど、身につけている専門性を客観的に証明することができます。特に未経験で就職や転職をしようと考えている人にとっては、特定の資格で自分自身の能力を客観的に証明することはかなり重要です。
もっとも、IT関連の資格は非常に多くどれがインフラエンジニアになるために役立つのかわからないという人も多いでしょう。そこで今回の記事では、インフラエンジニアになるための資格やキャリアアップに役立つ資格についてご紹介していきます。
これからインフラエンジニアになりたい、もしくはインフラエンジニアとしてキャリアアップしたいという人の多くは資格に興味を持っているケースが多いです。現在の日本のエンジニア業界においては、実務経験に着目する傾向が強いので必ずしもインフラエンジニアとして働く上で絶対に必要な資格があるというわけではありません。
ただしそういった風潮の中でも、ネットワークやサーバーといったインフラ系の管理や運用に関連した資格を取得していた場合、一定の意義や価値が認められて就職や転職に有利に働いたり、収入アップやキャリアアップに役立ったりすることがあります。
また資格を身につけることによって、書類選考や面接においても自分自身のスキルや知識を客観的に証明することが可能です。特に未経験からインフラエンジニアになろうと考えている人の場合、同じ未経験の人たちと資格を取得することによって差別化することができます。
エンジニアに関連した資格は専門分野が異なるものも存在するので、自分自身のキャリアを考えた上で必要なスキルに適した資格を身につけることが重要です。適切な資格を選んで取得していけば、将来性の高い人材としてより活躍できる可能性が高まります。
「エンジニアには資格は必要ない」「資格なんて取得しても意味がない」という人も一定数存在します。確かに資格を取得することなくインフラエンジニアとして活躍している人もいるでしょう。
しかし、特定の資格を取得することはインフラエンジニアにとって就職や転職で有利に働いたり、給料アップやキャリアアップに繋がったりする可能性もあります。資格を取得するべきかどうか判断するにおいて、どのようなメリットがあるのか理解しておくと良いでしょう。
【インフラエンジニアが資格を取得する4つのメリット】
1.知識やスキルを客観的に証明できる
2.資格取得によって体系的に学ぶことができる
3.キャリアマップを描きやすい
4.就職や転職を有利に進められる
IT業界においては、基本的にその人の学歴や資格などよりもスキルや経験などを重視されるケースが多いです。これはインフラエンジニアについても同様となります。そのため、資格を取得していなかったとしてもスキルや経験さえあればインフラエンジニアとして活躍することが可能です。
しかし、仮に未経験からインフラエンジニアを目指す場合、プログラミングスクールなどでプログラミングスキルを習得したとしても自分のスキルや知識を客観的に証明する手段がありません。そこで意味を持つのが資格になります。
一定の資格を取得していれば、自分が学んだスキルや知識を客観的に証明することが可能です。仮に未経験で実務経験がなかったとしても、資格さえ取得していればどのような業務を任せることができるのか採用する企業もある程度判断することができます。
採用後の働き方というのをイメージしてもらいやすくなるので、未経験からのエンジニア職への就職や転職を有利に進めることが可能です。
仮に未経験からインフラエンジニアを目指す場合、もしくは独学でインフラエンジニアになってキャリアアップや収入アップを目指している場合、何を学習すればスキルを身につけられるのか、役に立つ知識が身につくのかわからないということもあるでしょう。
その点、資格取得のためにインフラに関する勉強をしていれば、体系的にインフラエンジニアが取り扱うであろう領域に関して学習することができます。実務においても全体像を理解した上で業務を行うことができるので、より効率的かつ理解を深めた状態で取り組むことが可能です。
仮にインフラエンジニアとしてどのようなキャリアを歩みたいのか定まっていない場合、やみくもに特定の領域に関する勉強を行うよりも、初歩的かつ体系的に学習を進める方が基礎的なスキルや知識を身につけることができるので得策と言えるでしょう。また資格取得によってどれだけ知識を身につけることができたのか、基礎的なスキルが固まっているのか判断することができるので、次の段階に移るべきか判断しやすいです。
資格を取得することによって、自分がインフラエンジニアとしてどれだけの知識やスキルを身につけているのか客観的に判断することができます。後ほど紹介する資格にはそれぞれ異なる難易度があるので、仮に初級レベルのものを取得したら次に中級レベル、上級レベルとランクを上げながらキャリアアップを目指すこともできます。
特にインフラエンジニアは自分自身の実力というのを客観的に判断するのが難しいので、資格取得を通じて自分の実力を見積もることができます。仮に自分のスキルや知識のレベルが上がっていけば、インフラエンジニアとして専門家を目指すのか、それとも複数領域の知識やスキルを身につけてフルスタックエンジニアを目指すのか、マネジメント職に移るのかなどのキャリアアップの選択肢も視野に入ってきます。
理想とするキャリアがあるのであれば、それを実現するために必要な資格を選んで学習することによって、最短距離で目標を達成することができるのもインフラエンジニアが資格を取得するメリットです。
資格は自分の知識やスキルを客観的に証明できる形のものなので、就職や転職の際にアピールとして利用することができます。仮に未経験からインフラエンジニアになりたいという場合、基本的に企業はスキルや実績などについて期待していません。
しかし資格を取得しているという形で自分の学習意欲やエンジニアになりたいという本気度を示すことができれば、ポテンシャルを評価してもらえるので採用にもつながりやすくなります。
またインフラエンジニアとしてキャリアアップを目指している場合、転職の際に資格を取得していれば自分の市場価値を上げることが可能です。特に専門性の高さや自分自身のスキルや知識を客観的に証明できる資格を取得していれば、より良い待遇を提示してくれる企業への就職を実現できる可能性があります。
これからインフラエンジニアになりたいという人にとって気になるのが、主な仕事内容や他のエンジニアとの違いなのではないでしょうか?どのような仕事を行う職種なのか、エンジニアにはどのような種類があり他のエンジニアとはどのように違うのか理解しておくことも重要です。
ここでは、インフラエンジニアの主な仕事内容や他のエンジニアとの違いについて詳しく解説していきます。
前提としてインフラエンジニアとは、主にITの基盤となる部分を構築する職種です。代表的な業務には、サーバーの設置や設定、OSのインストール、ストレージやネットワークの設定などがあります。クラウド上にバーチャルでシステムを構築する場合においては、物理的なハードウェアなどを扱うことなく設計や開発を行うのも近年のインフラエンジニアの特徴です。
Webシステムやアプリケーション開発において基盤となる部分を構築するため、インフラ関連の知識だけではなく上流工程の開発経験やセキュリティ、クラウド関連など他の領域に関する知識やスキルに関してもある程度求められるのが特徴となります。
他のエンジニアとの違い
エンジニアという職業には、インフラエンジニアの他にもフロントエンジニアやネットワークエンジニアなど様々な種類が存在します。それぞれの種類の違いや特徴についてまとめたので、インフラエンジニアと他のエンジニアの違いを把握する上での参考にしてください。
エンジニアの種類 | 主な業務内容 |
---|---|
バックエンドエンジニア | ・サーバー構築やプログラム開発、保守運用などが主な業務内容のエンジニアのこと ・フロントエンジニアとは異なり、画面に表示されないシステムの部分を構築するのが仕事 |
フロントエンジニア | ・各種サービスの中でユーザーが目にする部分を構築するのが主な業務内容のエンジニアのこと ・利用しているWebアプリケーションのホーム画面やログイン画面などはフロントエンジニアが開発するケースが多い |
ソフトウェアエンジニア | ・ソフトウェアの設計や開発、プログラミングなどソフトウェアに関して様々な分野に関係しているエンジニアのこと |
Webエンジニア | ・WebサイトやECサイトなどで使用する機能の開発や、ITシステム・アプリケーションなどの設計・開発、安定して稼働するように行う運用・保守などWeb開発全般を幅広く行うエンジニアのこと |
ネットワークエンジニア | ・ネットワークの設計から要件定義、構築、保守・監視、運用などを行うエンジニアのこと |
セキュリティエンジニア | ・システムの不正利用やサイバー攻撃などを防ぐためのシステム開発を行うエンジニアのこと |
上記で紹介したネットワークエンジニアやセキュリティエンジニアに関しては、インフラエンジニアの一部として分類される場合もあります。代表的なインフラエンジニアの職種と業務の概要について、以下にまとめたので参考にしてください。
エンジニアの種類 | 主な業務内容 |
---|---|
クラウドエンジニア | ・クラウド上でサーバー設計や構築、ネットワークの点検や整備などを行うエンジニアのこと |
データベースエンジニア | ・主にデータベースの開発や運用を行うエンジニアのこと |
サーバーエンジニア | ・サーバー機器の選定や調達、システムで稼働するための設定などを行うエンジニアのこと |
ネットワークエンジニア | ・ネットワークの設計から要件定義、構築、保守・監視、運用などを行うエンジニアのこと |
セキュリティエンジニア | ・システムの不正利用やサイバー攻撃などを防ぐためのシステム開発を行うエンジニアのこと |
引用:インフラエンジニアの仕事の平均年収は516万円-求人ボックス
「求人ボックス給料ナビ」が公開しているデータによると、日本で正規雇用されているインフラエンジニアの平均年収は516万円であることがわかっています。一方で、派遣社員の平均時給は平均約2,295円であり、これは月給換算すると約43万円です。
引用:令和3年分民間給与実態統計調査|国税庁
なお、国税庁が発表している「令和3年分民間給与実態統計調査」によると、2021年の時点で日本人の平均年収は約443万円であることが分かっています。そのため、インフラエンジニアは業界全体で見ても平均年収相場が日本人の平均年収よりも高いと言えるでしょう。
インフラエンジニアが資格を取得する場合様々なメリットがある一方で、どのような資格を取得しても良いというわけではありません。インフラエンジニアとして役に立つ資格であるかどうかは、これからインフラエンジニアを目指すのかそれともすでに働いているのか、キャリアアップに必要なのか、スキルアップを目指しているのかなどによって異なります。
ここでは、ケースごとにどのような資格を取得すれば良いのか判断する上でのポイントについてご紹介します。
未経験からインフラエンジニアを目指す場合、まずはIT全般に関わる知識や応用が効くスキル取得を目的とした資格を取得するのがおすすめです。
前のところでもう少し触れたように、インフラエンジニアはネットワークエンジニアやサーバーエンジニア、クラウドエンジニア、セキュリティエンジニア、データベースエンジニアなど専門領域によって異なる職種に分かれています。仮に未経験からインフラエンジニアを目指したいと考えている場合、どの職種を目指すべきなのか明確に決まっていないという人も多いでしょう。
そのためまずはIT全般に関連した知識を問う資格取得を目指して学習することによって、インフラに関する基本的な知識や重要なポイントを網羅的に学ぶことができます。また学習を進める中で、自分の目指す方向性を決めることもできるでしょう。
すでにインフラエンジニアとして働き始めており、キャリアの方向性も定まっている場合、特定の領域やスキルに特化した資格取得を目指すのが良いでしょう。
資格を取得することによって自分自身のスキルや知識を客観的に証明することができるので、即戦力の人材としてどのように働くことができるのか分かりやすく伝えることができます。
自分自身のスキルや知識を証明して、インフラエンジニアからより専門的な領域を扱うスペシャリストやマネジメント職にキャリアアップしたい場合、難易度の高い上位資格を目指すのが良いでしょう。
また認知度や信頼度の高い資格取得を目指すことによって、キャリアアップに必要な知識やスキルを身につけることができるので転職などを行う際にも有利に働きます。
特に後から紹介するいくつかの国家資格については、インフラエンジニアとしてキャリアアップを考えている人にとってはかなり役立つものとなるでしょう。逆にベンダー資格やベンダーニュートラル資格の場合、取り扱っている内容や評価、業界内での認知度などをあらかじめ確認しておくことが重要です。
未経験でこれからインフラエンジニアを目指す場合において、取得したい資格は次の4つです。
それぞれ国家資格となっており、客観的に見ても信頼性が高くスキルを証明する上で有効な資格と言えるでしょう。これらの資格を取得することによって、未経験者からインフラエンジニアへの就職や転職をする際にも有利に立ち回ることができます。
ITパスポートとは、国家試験である情報処理技術者試験のうちの1つです。試験では、ITに関係する基礎的な知識を網羅的に取得できているかが問われます。
IT系の国家試験では入門レベルに相当するもので、ソフトウェアエンジニアとして働いている人だけではなく、幅広い職種の社会人や学生が受験している人気の資格です。ITパスポートを取得することで、ITに関する基礎的な知識があることを客観的に証明できます。
また仕事をする上で最低限必要な知識も身につけることができるので、まずはIT関連の必要な知識を身につけたいという人におすすめの資格です。
なお、ITパスポート試験の合格率は平均すると毎年50%前後で、2人に1人の割合で合格しています。数多くある国家試験の中では高い合格率であり、難易度はそこまで難しくないと言えるでしょう。最年少の合格者は7歳の小学1年生で、合格者の平均年齢は約29.6歳と発表されています。
参考:iパスとは
情報セキュリティマネジメント試験とは、サイバー攻撃などの脅威から継続的に組織を守り、組織の情報セキュリティの確保に貢献できると認定する国家試験です。この試験では、情報セキュリティに関するマネジメント計画・運用・評価・改善をおこなう基本的なスキルを確認します。
情報セキュリティマネジメントによって組織全体の意識を高め情報漏洩のリスクを減らしたり、トラブルが生じた際にも被害を最小限に抑えられたりなど積極的にITを活用できるようになります。
試験は通年となっており年間を通して自分の好きなタイミングで受験することが可能です。
基本情報技術者試験とは、IT業界で働く上で必要な基本的な知識や技能が問われる「経済産業省認定」の国家資格です。基本情報技術者試験の学習を通して、日本で求められるデジタル人材に必要な知識や技能はおおよそ身につけることができます。
情報技術系の国家資格の中でも、基本情報技術者試験は「デジタル人材の登竜門」とも言われており、IT関連の資格取得を志す人はまずこの資格からはじめるという人も多いです。2023年からは通年形式で試験が行われるようになり、忙しい人でも好きなタイミングで試験を受けられるようになりました。
経済産業省の発表によると、基本情報技術者試験の合格率は約25.4%前後です。毎年約10万人前後の受験者がおり、約4人に1人が合格している計算となります。もっとも、近年の試験では合格率が約40%近くまで伸びており、他の情報系国家資格と比べても難易度は低めと言えるでしょう。
参考:基本情報技術者試験|IPA独立行政法人情報処理推進機構
応用情報技術者試験とは、経済産業省が管轄しているIPA(情報処理推進機構)によって実施されている国家試験です。IPAによると、応用情報技術者試験の対象となる人は「高度IT人材となるために必要な応用的知識・技能を持ち、高度IT人材としての方向性を確立した者」です。
一見すると難しそうに見える試験ですが、過去の合格率は平均約22%前後となっています。これは、受験者の5人に1人が合格している計算です。簡単な難易度の試験とは言えませんが、他の難易度の高い国家資格と比べると挑戦しやすい資格と言えるでしょう。
キャリアアップを考えているインフラエンジニアにおすすめの資格は次の7つです。
1.ネットワークスペシャリスト試験
2.データベーススペシャリスト試験
3.情報処理安全確保支援士
4.Cisco技術者認定
5.オラクルマスター
6.AWS認定
7.Linux技術者認定資格
それぞれどのような資格なのか以下で詳しく解説していきます。
ネットワークスペシャリスト試験は、ネットワーク分野に関する専門的な知識や能力を証明する国家資格です。ネットワークの企画から運用・保守まで幅広い分野の知識が問われ、合格率は14%前後と難易度の高い試験です。
ネットワーク関連の資格として代表的なものに、Cisco社のベンダー資格であるCCNPがあります。CCNPはネットワークに関する実用的なスキルが求められる試験であり、有効期限が設けられています。
一方で、ネットワークスペシャリスト試験は、CCNPより汎用的で幅広いネットワークの知識が求められる試験です。国家資格でありベンダー資格とは異なり有効期限もないので、一度取得すれば自分のスキルや技術を永続的に証明できるというメリットもあります。
データベーススペシャリスト試験とは、IPAの実施する国家試験「情報処理技術者試験」のひとつです。データベーススペシャリスト試験は、情報処理技術者試験のなかでも最難関となるレベル4に位置付けられる難易度の高い資格で、取得が難しい分、IT業界内でも認知度や信頼度が非常に高く、取得することでデータベースに関する高度な知識や技能を証明できる資格です。
近年では多くの企業でIT化やDX化が進んでおり、Webシステムやアプリケーションを扱うということも当たり前のようになりました。ビジネスで集積されたデータは高い価値を持つ企業の資源であり、どのようにビジネスに活かすかによって企業の活動が左右されるとして特にビッグデータ関連の技術の重要度が高まっています。
それに伴いデータの管理や高品質なデータベースシステムの構築、データの活用などを行うデータベースの管理者やインフラ系のエンジニアなどビッグデータを扱える人材の需要が高まっている状況です。このような業務に従事する人や目指す人向けに作られたのがデータベーススペシャリスト試験であり、取得することによってインフラエンジニアとしての高いスキルや技術を客観的に証明することができます。
情報処理安全確保支援士試験とは、年々増加するサイバー攻撃に備えるために、情報セキュリティを担う人材を養成するために創設された資格です。情報関連の資格では唯一の「士業」であり、他の資格と比べると試験で問われる内容は非常に難しくなっているのが特徴です。
応用情報技術者試験に合格した人、または合格レベルにある人の受験を想定した内容になっており、情報関連の試験を初めて受験する人にとってはかなり難易度が高いと言えるでしょう。
また、試験内容は一部が記述式となっているのも、他の試験と比べて難易度が高くなっている理由の一つです。合格率は毎年約20%前後を推移していますが、受験者層のレベルも高いため合格するためにはかなりの勉強量が必要となります。
「Cisco技術者認定」は、アメリカのネットワーク機器業界大手CiscoSystems社が認定する資格のことです。近くのレベルは入門レベルからプロフェッショナル・エキスパートなど幅広く細分化されており、さらに専門分野ごとにセキュリティやサービスプロバイダー、データセンターなどに分類されているのが特徴の資格になります。
自分の現在のレベルに合わせて資格を選ぶことができるので、現在の立ち位置や必要性が高いと思われる分野のものを選択すると良いでしょう。
オラクルマスターとは「OracleDatabase」に関する技術を認定するベンダー資格です。試験では、主にデータベースの管理や運用、SQLに関連する問題が出題されます。
オラクルマスターは、2003年に世界共通の資格基準となり、日本だけではなく海外のすべての国や地域で評価される資格となりました。そのため、将来的に日本だけではなく海外で活躍できるエンジニアになりたいという人におすすめの資格と言えるでしょう。
オラクルマスターの試験に合格することで、専門の知識が身についたり、世界でトップシェアのデータベースを高いレベルで扱えるようになったりします。
AWS(AmazonWebServices)認定は、Amazonのクラウドサービスに関する専門知識やスキルを証明するベンダー資格です。試験の種類はレベルや内容によって細かく分けられており、自分自身のスキルや技術の状態によって受験するものを選ぶことができるのもAWS認定の特徴です。
インフラエンジニアとしてキャリアアップを目指しているのであれば、PROFESSIONAL、SPECIALTYなどを選択すると転職などの際に有効活用できるでしょう。
Linux技術者認定資格(LinuC)はLinuxに関するスキルを問う資格試験です。LinuxはサーバーOSとしては定番のものなので、資格を取得することで仕事に活かしやすいといえます。
Linuxはレベル1から3に分かれており、レベル1は入門者向けの簡単なレベルですが、レベル3はエンジニアとしての実務経験と知識が求められる難易度です。
インフラエンジニアからキャリアチェンジなどを考えている際におすすめの資格は以下の4つです。
それぞれの資格についてどのようなものなのか以下で詳しく解説していきます。
ITストラテジスト試験は、IPAが実施している国家試験の一つです。情報処理技術者試験の中でも最難関の資格と言われており、試験では情報処理に関する知識や技能が問われます。
合格率は平均すると約15%前後となっており、受験者数が約4500人前後であるのに対して合格者数は600人から700人程度です。一般的に難しいと言われている司法試験の合格率が約30%前後、公認会計士試験の合格率が約10%前後であることを踏まえると、ITストラテジスト試験は難関資格と言えるでしょう。
システムアーキテクト試験とは、IPAが実施している国家試験の一つです。そもそもシステムアーキテクトとは、クライアントやコンサルタントが描いているビジネスモデルを実現させるために、どのようなシステムを構成していくか考える役割を担っている職種です。
具体的には、エンジニアが設計するためのルール作りや、システムの基本設計を考えるところから担当します。そのため、全体を見通したシステム設計する高度なスキルが必要不可欠です。
システムアーキテクト試験の合格率は、平均で約15%前後となっており、他の国家試験と比べても難易度の高い試験と言えるでしょう。
ウェブ解析とは、マーケティング知識を習得して、Webマーケティング業務全般の効率的な遂行を目指す資格です。用語の学習や、データ活用による課題の発見、解決方法に関する問題が、試験では出題されます。
一見するとバックエンドエンジニアには関係ないようにも思える資格ですが、Webマーケターなどに転職を考えている人やキャリアチェンジを考えている人にはおすすめの資格です。
ウェブ解析士の難易度は約94%であり、情報技術系の資格の中でも比較的取得しやすい難易度と言えるでしょう。
プロジェクトマネージャー試験とは、プロジェクトの責任者として現場を統括・計画・実行・管理する人を対象とした試験で、情報処理推進機構が実施している国家資格の一つです。
Web解析士と同様にバックエンドエンジニアには関係ないようにも見える資格ですが、こちらもプロジェクトマネージャーなどにキャリアチェンジやキャリアアップを考えている人にとっては、将来的に役立つ資格といえるでしょう。
これからインフラエンジニアを目指すという人の場合、そもそも実務経験がないのでどのように資格の勉強をすれば良いのかわからないというケースも多いです。インフラエンジニアの仕事内容は、世間的なイメージとは少し異なるので、あらかじめ学習すべきことや学習方法を理解しておく必要があります。
曖昧なまま学習を進めてしまうと途中でそれ以上進まなくなってしまうという状態に陥ってしまうので、以下で紹介する学習方法や必要なことを把握しておきましょう。
インフラエンジニアに関連する資格を取得する場合、必ず市販されている教材を利用して学習するようにしましょう。未経験でも簡単に理解できるようにまとめられている教材も多いので、市販されている教材を使って勉強することによって、具体的にインフラエンジニアになるためにどのような学習をすれば良いのか、どのように学習を進めていけば良いのかイメージすることができます。
特に最近ではインフラエンジニアに関連する教材は多数出版されており、効果的に利用して学習を進めることが重要です。
教材だけではなく動画などを利用して勉強を進めたいという人の場合、インフラエンジニアや関連した資格についてのコンテンツを配信している学習サイトを利用するのもおすすめです。
サイトによっては常に上がっている動画をいつでも視聴できて学習できるものだったり、インターネットを通じて決まった時間に行われる授業を受けたりなど、種類が異なるので自分に適したものを選ぶのが重要となります。
学習を一人で進めていくということに不安を感じている場合は、特定の資格スクールに通うというのもおすすめです。スクールに通うメリットは以下の通りとなっています。
資格スクールに通う場合は、即戦力人材として対応できるような講習を行っているかどうか、細かいところまでインフラエンジニアの業務を熟知している講師が指導しているかどうかを必ずあらかじめチェックしておきましょう。
今回はこれからインフラエンジニアになりたい、もしくはインフラエンジニアとしてキャリアアップを考えているという人におすすめの資格について紹介してみました。
インフラエンジニアに関連した資格はいくつも存在しているので、自分の状況やスキル・経験に応じて適切なものを選ぶことが重要です。仮にこれからインフラエンジニアになることを検討している人の場合、まずはIT全般に関する知識を学ぶことのできる資格を選ぶのが良いでしょう。
一方で現在インフラエンジニアとして働いておりキャリアアップを考えているという人の場合、自分のスキルや経験に応じて適切なものを選ぶことが重要です。またキャリアチェンジを考えているのであれば、インフラエンジニア関連の資格だけではなく他の資格に目を向けるということも必要になります。
インフラエンジニアとして働く上で資格は必要不可欠のものではありませんが、取得することによって就職や転職の際に有利に働いたり、収入アップやキャリアアップに繋がる場合もあります。今回の記事を参考にして、自分のレベルに適した資格を取得してみてはいかがでしょうか?
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