# AWS CodeBuildでの環境変数管理のベストプラクティス

## 目次
1. はじめに
2. 環境変数の基本
3. AWS CodeBuildでの環境変数設定方法
   1. コンソールを使用した設定
   2. 環境変数ファイルの使用
   3. Secrets Managerとの統合
4. 環境変数のセキュリティ
5. 環境ごとの変数管理
6. トラブルシューティング
7. まとめ

## 1. はじめに
AWS CodeBuildは、AWSのクラウドベースのビルドサービスであり、アプリケーションのビルド、テスト、デプロイを簡素化します。環境変数の管理は、ビルドプロジェクトを成功させる上で重要な要素です。本記事では、CodeBuildにおける環境変数管理のベストプラクティスを紹介し、セキュアで効率的なビルド環境を構築する方法を解説します。

## 2. 環境変数の基本
環境変数は、実行時にアプリケーションに設定情報を提供するための方法です。CodeBuildでは、これらの変数を使用して構成情報や機密データを管理し、ビルドプロセス全体に渡りデータを提供します。

## 3. AWS CodeBuildでの環境変数設定方法
CodeBuildでは、いくつかの方法で環境変数を設定することができますが、それぞれのメリットと使用シナリオがあります。

### 3.1 コンソールを使用した設定
AWSマネジメントコンソールから直接環境変数を設定できます。この方法は、少数の変数を設定する場合に便利です。設定は以下の手順で行います：
1. AWSマネジメントコンソールにログインします。
2. [CodeBuildのプロジェクトページ](https://console.aws.amazon.com/codebuild/)に移動し、対象のプロジェクトを選択します。
3. 環境設定セクションで「環境変数」を見つけ、必要な変数を名前と値のペアで追加します。

### 3.2 環境変数ファイルの使用
ビルドスペックファイル内で環境変数ファイルを指定し、そのファイルを使って変数を読み込む方法もあります。例えば、`env.properties`ファイルを用意してビルド中に参照することが可能です。
```yaml
version: 0.2

env:
  variables:
    ENV_FILE: "env.properties"

phases:
  build:
    commands:
      - echo "環境変数をロード中"
      - source $CODEBUILD_SRC_DIR/$ENV_FILE
```

### 3.3 Secrets Managerとの統合
AWS Secrets Managerを利用して、機密情報を安全に管理することが推奨されます。CodeBuildでは、Secrets Managerに保存されたシークレットを環境変数として取り込むことが可能です。
設定方法は以下の通りです：
1. Secrets Managerに機密情報を登録します。
2. CodeBuildのプロジェクト設定で、環境変数としてシークレットを指定します。
3. `buildspec.yml`を確定し、変数として取り込みます。

## 4. 環境変数のセキュリティ
セキュリティは環境変数管理で最も重要な要素の一つです。以下の点に注意して管理を行いましょう：
- **シークレットの使用**: APIキーやパスワードなどの機密情報はSecrets Managerで管理し、直接コードに記述しない。
- **暗号化**: 環境変数の値は、可能な限り暗号化を利用して管理します。
- **最小の権限ポリシー**: CodeBuildプロジェクトに最小限の権限を付与し、不必要なアクセスを防ぐ。

## 5. 環境ごとの変数管理
開発環境、本番環境など環境ごとに異なる設定が必要な場合、以下の方法を組み合わせて管理できます：
- **異なるビルドプロファイルを使用**: AWS CLIを使ってステージごとに異なる設定をロードします。
- **環境で分けたSecrets Managerの利用**: ステージごとに異なるシークレットやバージョンを設定し、それを読み込む。

## 6. トラブルシューティング
環境変数が期待通りに動作しない場合、以下の点を確認してみてください：
- 環境変数の名前が正しいか。
- Secrets Managerの権限が正しく設定されているか。
- ビルドスペックファイルが適切に記述されているか。

## 7. まとめ
AWS CodeBuildでの環境変数管理は、ビルドプロセスの成功に不可欠な要素です。そのため、セキュリティを考慮しながら効率的に管理するためのベストプラクティスを知っておくことが重要です。決して機密データを直接コードに記述せず、Secrets Managerを活用してセキュアに運用しましょう。 [cv:issue_marketplace_engineer]

AWS CodeBuildでの環境変数管理のベストプラクティス

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