# PrismaにおけるN+1問題の発生ケースと対策

## 目次

1. N+1問題とは
2. PrismaにおけるN+1問題の発生ケース
    - 2-1. `findMany`とリレーションデータの取得
    - 2-2. 非同期処理の影響
3. N+1問題の対策
    - 3-1. `include`オプションと`select`オプション
    - 3-2. Raw SQLの活用
    - 3-3. データローダーの導入
4. まとめ

## 1. N+1問題とは

N+1問題はデータベースアクセスにおけるパフォーマンスの問題で、1件の主エンティティを取得するために追加でN件のサブエンティティ（関連データ）を取得しなければならない問題です。例えば、ブログ投稿に関連するコメントを取得する際に、各投稿ごとにN件のコメントを個別にクエリで取得することで、クエリ実行回数が増加し、パフォーマンスが悪化します。

## 2. PrismaにおけるN+1問題の発生ケース

### 2-1. `findMany`とリレーションデータの取得

Prismaで`findMany`を利用してメインのデータとその関連データを取得する際、関連データが多いとN+1問題が発生します。例えば、2つのテーブル（投稿とコメント）があり、投稿ごとにコメントを個別に取得しようとすると、時間がかかることがあります。

![img](/mosaic-code.jpg)

### 2-2. 非同期処理の影響

非同期処理で並列にデータを取得すると、知らぬ間に大量のクエリがデータベースに発生し、パフォーマンスが低下します。上記の例のように`for`ループで個別のデータを非同期に取得すると、知らずに複数の接続が発生します。

## 3. N+1問題の対策

### 3-1. `include`オプションと`select`オプション

`include`オプションを使用すると、必要なデータを一度のクエリで取得できます。この方法では関連データを同時に取得するため、クエリ数は1回に減少します。

![img](/mosaic-code.jpg)

`select`オプションを使うと取得するフィールドを制限でき、データの転送量を削減可能です。

### 3-2. Raw SQLの活用

Prismaでは、必要に応じて生のSQLクエリを実行できます。これは複雑なクエリを最適化するのに役立ちます。

![img](/mosaic-code.jpg)

### 3-3. データローダーの導入

データローダー（例：DataLoaderライブラリ）は、バッチ処理を行い過剰なクエリ数を減らすのに有効です。このライブラリは、複数のデータ取得をグループ化し、必要最低限の問い合わせのみを実行します。

![img](/mosaic-code.jpg)

## 4. まとめ

Prismaを利用するとき、N+1問題は注意すべきパフォーマンス課題です。`include`や`select`オプションを活用することで、効率的にデータを取得し、SQLのパワーを借りることも重要です。また、DataLoaderを使用してクエリをバッチ処理することで、システムのパフォーマンスを大幅に向上させることができます。適切な対策を講じることで、データベースの負荷を大幅に軽減できるでしょう。 [cv:issue_marketplace_engineer]

# PrismaにおけるN+1問題の発生ケースと対策

## 目次

1. N+1問題とは
2. PrismaにおけるN+1問題の発生ケース
    - 2-1. `findMany`とリレーションデータの取得
    - 2-2. 非同期処理の影響
3. N+1問題の対策
    - 3-1. `include`オプションと`select`オプション
    - 3-2. Raw SQLの活用
    - 3-3. データローダーの導入
4. まとめ

## 1. N+1問題とは

N+1問題はデータベースアクセスにおけるパフォーマンスの問題で、1件の主エンティティを取得するために追加でN件のサブエンティティ（関連データ）を取得しなければならない問題です。例えば、ブログ投稿に関連するコメントを取得する際に、各投稿ごとにN件のコメントを個別にクエリで取得することで、クエリ実行回数が増加し、パフォーマンスが悪化します。

## 2. PrismaにおけるN+1問題の発生ケース

### 2-1. `findMany`とリレーションデータの取得

Prismaで`findMany`を利用してメインのデータとその関連データを取得する際、関連データが多いとN+1問題が発生します。例えば、2つのテーブル（投稿とコメント）があり、投稿ごとにコメントを個別に取得しようとすると、時間がかかることがあります。

```typescript
const posts = await prisma.post.findMany();
for (const post of posts) {
    const comments = await prisma.comment.findMany({
        where: { postId: post.id },
    });
    // コメントを処理する
}
```

### 2-2. 非同期処理の影響

非同期処理で並列にデータを取得すると、知らぬ間に大量のクエリがデータベースに発生し、パフォーマンスが低下します。上記の例のように`for`ループで個別のデータを非同期に取得すると、知らずに複数の接続が発生します。

## 3. N+1問題の対策

### 3-1. `include`オプションと`select`オプション

`include`オプションを使用すると、必要なデータを一度のクエリで取得できます。この方法では関連データを同時に取得するため、クエリ数は1回に減少します。

```typescript
const postsWithComments = await prisma.post.findMany({
    include: {
        comments: true,
    },
});
```

`select`オプションを使うと取得するフィールドを制限でき、データの転送量を削減可能です。

### 3-2. Raw SQLの活用

Prismaでは、必要に応じて生のSQLクエリを実行できます。これは複雑なクエリを最適化するのに役立ちます。

```typescript
const result = await prisma.$queryRaw`SELECT * FROM Post INNER JOIN Comment ON Post.id = Comment.postId`;
```

### 3-3. データローダーの導入

データローダー（例：DataLoaderライブラリ）は、バッチ処理を行い過剰なクエリ数を減らすのに有効です。このライブラリは、複数のデータ取得をグループ化し、必要最低限の問い合わせのみを実行します。

```typescript
import DataLoader from 'dataloader';

// プライマリデータに関連するデータをバッチでグループ化して取得
const commentLoader = new DataLoader(async (postIds) => {
    const comments = await prisma.comment.findMany({
        where: { postId: { in: postIds } },
    });
    return postIds.map(id => comments.filter(comment => comment.postId === id));
});

const posts = await prisma.post.findMany();
const comments = await commentLoader.loadMany(posts.map(post => post.id));
```

## 4. まとめ

Prismaを利用するとき、N+1問題は注意すべきパフォーマンス課題です。`include`や`select`オプションを活用することで、効率的にデータを取得し、SQLのパワーを借りることも重要です。また、DataLoaderを使用してクエリをバッチ処理することで、システムのパフォーマンスを大幅に向上させることができます。適切な対策を講じることで、データベースの負荷を大幅に軽減できるでしょう。 [![image](https://firebasestorage.googleapis.com/v0/b/issue-pro-42602.appspot.com/o/topics%2F17fa658b-53c7-4ca0-a28b-e588ed1bd371?alt=media&token=2c00afff-85ff-4428-8d15-696ab676dcb0)](https://i-ssue.com/lp/check_salary)

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