## 目次

1. はじめに
2. TomcatとJSPコンパイル
3. JSPコンパイルパフォーマンスに影響を与える要因
    1. CPUとメモリのリソース
    2. JSPファイルのサイズと数
    3. ネットワーク帯域
4. パフォーマンス改善のための設定
    1. `Jasper`の最適化
    2. キャッシュとプリコンパイルの活用
    3. リソースアロケーション調整
    4. 他の設定パラメータ
5. 実践例とコードサンプル
    1. `web.xml`の設定
    2. コンフィグファイルの指定
6. パフォーマンスモニタリング
7. トラブルシューティング
8. まとめ

### 1. はじめに

Webアプリケーションのパフォーマンスは、エンドユーザーの体験に直結します。特に、Tomcatサーバー上で動作しているJSP(JavaServer Pages)のコンパイルパフォーマンスは、レスポンスタイムに大きな影響を与える重要な要素です。このガイドでは、TomcatのJSPコンパイルパフォーマンスを最適化するための手法と設定について詳しく解説します。

### 2. TomcatとJSPコンパイル

Tomcatは、JavaベースのWebアプリケーションを実行するためのサーブレットコンテナです。JSPは、HTMLテンプレートにJavaコードを埋め込んで動的なWebコンテンツを生成する手段を提供します。JSPが初めてリクエストされると、Tomcatはそれをサーブレットに変換してコンパイルします。この初回のコンパイル時間は重大な遅延を引き起こすことがあります。

### 3. JSPコンパイルパフォーマンスに影響を与える要因

#### 3-1. CPUとメモリのリソース

コンパイルプロセスは、CPUとメモリリソースを大量に消費します。サーバー上でこれらのリソースが不足していると、コンパイルが遅延することになります。

#### 3-2. JSPファイルのサイズと数

JSPファイルが大きい場合や多くのファイルが存在する場合、コンパイルに要する時間が増大します。

#### 3-3. ネットワーク帯域

ネットワークの速度は、開発と本番環境間のいかなるデプロイメントプロセスにおいても考慮すべき要因です。

### 4. パフォーマンス改善のための設定

#### 4-1. `Jasper`の最適化

Tomcatは、JasperというJSPコンパイラを使っています。Jasperには、パフォーマンスに影響を与える多くの設定オプションがあります。

![img](/mosaic-code.jpg)

- `fork`: Jasperが新しいプロセスをフォークしてコンパイルするのを防ぎます。`false`に設定すると、メモリの使用が少なくなることがあります。
- `modificationTestInterval`: ファイルの変更チェックインターバルを設定することで、頻繁なリコンパイルを防ぎます。

#### 4-2. キャッシュとプリコンパイルの活用

JSPをプリコンパイルすることで、初回アクセス時の遅延を無くすことができます。Tomcatの`jspc`を使用して、デプロイ前にJSPをコンパイルすることが推奨されます。

#### 4-3. リソースアロケーション調整

サーバーに割り当てるリソースを増加させることも効果的です。Javaオプションで、メモリ設定を調整します。

![img](/mosaic-code.jpg)

#### 4-4. 他の設定パラメータ

コンパイルに影響を与えるその他の設定として、`enablePooling`や`trimSpaces`を利用します。

### 5. 実践例とコードサンプル

#### 5-1. `web.xml`の設定

以下は、`web.xml`に設定を追加する例です。

![img](/mosaic-code.jpg)

### 6. パフォーマンスモニタリング

パフォーマンスをモニタリングし、ボトルネックを特定するために、Javaメロトリングツールを導入します。

### 7. トラブルシューティング

一般的なトラブルシューティング手法として、ログの確認、JVMパフォーマンスのモニタリングが挙げられます。特に、ログに出力されるエラーメッセージを詳細に確認し、設定の見直しを行うことが重要です。

### 8. まとめ

TomcatのJSPコンパイルパフォーマンスを改善するために、適切な設定とサーバーリソースの管理が重要です。JSPのプリコンパイルや、Tomcat設定の微調整は、アプリケーションの速度向上に直接貢献します。継続的なモニタリングを行い、必要に応じて設定を最適化しましょう。

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## 目次

1. はじめに
2. TomcatとJSPコンパイル
3. JSPコンパイルパフォーマンスに影響を与える要因
    1. CPUとメモリのリソース
    2. JSPファイルのサイズと数
    3. ネットワーク帯域
4. パフォーマンス改善のための設定
    1. `Jasper`の最適化
    2. キャッシュとプリコンパイルの活用
    3. リソースアロケーション調整
    4. 他の設定パラメータ
5. 実践例とコードサンプル
    1. `web.xml`の設定
    2. コンフィグファイルの指定
6. パフォーマンスモニタリング
7. トラブルシューティング
8. まとめ

### 1. はじめに

Webアプリケーションのパフォーマンスは、エンドユーザーの体験に直結します。特に、Tomcatサーバー上で動作しているJSP(JavaServer Pages)のコンパイルパフォーマンスは、レスポンスタイムに大きな影響を与える重要な要素です。このガイドでは、TomcatのJSPコンパイルパフォーマンスを最適化するための手法と設定について詳しく解説します。

### 2. TomcatとJSPコンパイル

Tomcatは、JavaベースのWebアプリケーションを実行するためのサーブレットコンテナです。JSPは、HTMLテンプレートにJavaコードを埋め込んで動的なWebコンテンツを生成する手段を提供します。JSPが初めてリクエストされると、Tomcatはそれをサーブレットに変換してコンパイルします。この初回のコンパイル時間は重大な遅延を引き起こすことがあります。

### 3. JSPコンパイルパフォーマンスに影響を与える要因

#### 3-1. CPUとメモリのリソース

コンパイルプロセスは、CPUとメモリリソースを大量に消費します。サーバー上でこれらのリソースが不足していると、コンパイルが遅延することになります。

#### 3-2. JSPファイルのサイズと数

JSPファイルが大きい場合や多くのファイルが存在する場合、コンパイルに要する時間が増大します。

#### 3-3. ネットワーク帯域

ネットワークの速度は、開発と本番環境間のいかなるデプロイメントプロセスにおいても考慮すべき要因です。

### 4. パフォーマンス改善のための設定

#### 4-1. `Jasper`の最適化

Tomcatは、JasperというJSPコンパイラを使っています。Jasperには、パフォーマンスに影響を与える多くの設定オプションがあります。

```xml
<init-param>
    <param-name>fork</param-name>
    <param-value>false</param-value>
</init-param>
<init-param>
    <param-name>xpoweredBy</param-name>
    <param-value>false</param-value>
</init-param>
<init-param>
    <param-name>modificationTestInterval</param-name>
    <param-value>60</param-value>
</init-param>
```

- `fork`: Jasperが新しいプロセスをフォークしてコンパイルするのを防ぎます。`false`に設定すると、メモリの使用が少なくなることがあります。
- `modificationTestInterval`: ファイルの変更チェックインターバルを設定することで、頻繁なリコンパイルを防ぎます。

#### 4-2. キャッシュとプリコンパイルの活用

JSPをプリコンパイルすることで、初回アクセス時の遅延を無くすことができます。Tomcatの`jspc`を使用して、デプロイ前にJSPをコンパイルすることが推奨されます。

#### 4-3. リソースアロケーション調整

サーバーに割り当てるリソースを増加させることも効果的です。Javaオプションで、メモリ設定を調整します。

```sh
JAVA_OPTS="-Xms1024m -Xmx2048m"
```

#### 4-4. 他の設定パラメータ

コンパイルに影響を与えるその他の設定として、`enablePooling`や`trimSpaces`を利用します。

### 5. 実践例とコードサンプル

#### 5-1. `web.xml`の設定

以下は、`web.xml`に設定を追加する例です。

```xml
<servlet>
    <servlet-name>jsp</servlet-name>
    <servlet-class>org.apache.jasper.servlet.JspServlet</servlet-class>
    <init-param>
        <param-name>development</param-name>
        <param-value>false</param-value>
    </init-param>
</servlet>
```

### 6. パフォーマンスモニタリング

パフォーマンスをモニタリングし、ボトルネックを特定するために、Javaメロトリングツールを導入します。

### 7. トラブルシューティング

一般的なトラブルシューティング手法として、ログの確認、JVMパフォーマンスのモニタリングが挙げられます。特に、ログに出力されるエラーメッセージを詳細に確認し、設定の見直しを行うことが重要です。

### 8. まとめ

TomcatのJSPコンパイルパフォーマンスを改善するために、適切な設定とサーバーリソースの管理が重要です。JSPのプリコンパイルや、Tomcat設定の微調整は、アプリケーションの速度向上に直接貢献します。継続的なモニタリングを行い、必要に応じて設定を最適化しましょう。

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