kintone開発でできること・できないこと

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2025年02月20日 9:18

1. はじめに

kintone(キントーン)は、サイボウズが提供する業務アプリ構築プラットフォームです。プログラミング知識がなくても、ドラッグ&ドロップで業務システムを作成できるため、中小企業から大企業まで幅広く導入されています。しかし、kintoneには「できること」と「できないこと」があり、事前に理解しておくことが重要です。本記事では、kintoneの開発で可能なことと、その限界について詳しく解説します。


2. kintone開発でできること

2.1 ノーコードでの業務アプリ構築

kintoneの最大の魅力は、プログラミング不要で業務アプリを構築できる点です。

  • フォーム作成(ドラッグ&ドロップで項目を追加)
  • 一覧表示(フィルタ・並び替え)
  • ワークフロー設定(承認フロー・ステータス管理)
  • レポート・グラフ機能
  • 関連レコードの自動連携

2.2 JavaScriptカスタマイズによる機能拡張

kintoneの標準機能では対応できない部分も、JavaScriptを使ったカスタマイズで強化できます。

  • 検索機能の強化(標準機能ではできない複雑な条件検索)
  • スコアリング機能(求職者と企業のマッチ度を数値化するなど)
  • 自動計算(条件に応じたデータの自動入力)
  • UIカスタマイズ(ボタンや入力フォームの動的変更)

2.3 API連携で外部システムと連携

kintoneはAPIを提供しており、外部システムとのデータ連携が可能です。

  • SlackやLINEとの通知連携(kintone上のデータが更新されたら通知)
  • Googleスプレッドシートとの同期(kintoneのデータをスプレッドシートに出力)
  • ChatGPT API連携(AIによる自動回答・推薦機能)

2.4 プラグインの活用

公式・サードパーティ製のプラグインを導入することで、カスタマイズ不要で機能拡張できます。

  • 帳票出力(PDFやExcel形式での出力)
  • バーコード・QRコードの生成
  • タイムライン機能の追加

2.5 モバイル対応

kintoneはスマートフォンやタブレットにも対応しており、外出先でもデータを入力・閲覧できます。

  • モバイルアプリでのデータ登録・編集
  • 位置情報の取得(GPS連携)

3. kintone開発でできないこと(限界)

3.1 高度なデータ処理・検索

kintoneはフィルタや検索機能を備えていますが、大規模データの処理や複雑なクエリには向いていません。

  • 10万件以上のデータを扱うと動作が遅くなる
  • SQLのような高度なクエリ検索はできない
  • 検索結果をスコア順に並べるにはJavaScriptカスタマイズが必要

3.2 高度なワークフロー機能の不足

kintoneにはワークフロー機能がありますが、BPM(ビジネスプロセスマネジメント)ツールのような高度な機能はありません。

  • 並列処理が難しい(複数の承認フローを同時進行できない)
  • カスタムアクションの実装にはJavaScriptが必要

3.3 大規模システムとの統合

kintoneはシンプルな業務アプリに適していますが、ERPやCRMのような大規模システムには適していません。

  • 複雑な業務プロセスを統合するのは難しい
  • 外部データベースとの完全統合にはAPI開発が必要

3.4 高度なUI/UXの実装

kintoneのデザインはシンプルであり、高度なUI/UXのカスタマイズは難しいです。

  • リッチなUIデザイン(カスタムダッシュボードなど)は標準機能では不可
  • 動的なアニメーションやドラッグ&ドロップ機能を追加するにはカスタム開発が必要

3.5 AIや機械学習の実装

kintone単体ではAIや機械学習の機能を持っていません。

  • AIによる自動レコメンドは不可
  • 機械学習を活用したデータ分析は外部ツール連携が必須

4. まとめ

項目できることできないこと
業務アプリ作成ノーコードで業務アプリを構築複雑な業務システムの統合には不向き
検索機能フィルタ・条件検索が可能高度なSQL検索は不可
カスタマイズJavaScriptで機能拡張高度なUI/UXカスタマイズは難しい
API連携外部システムとデータ連携ERPやCRMとの完全統合は困難
ワークフローシンプルな承認フローを作成並列処理や複雑なフローは実装困難
AI活用ChatGPT APIなどと連携可能機械学習の組み込みは不可

kintoneは、小規模〜中規模の業務アプリを迅速に構築するのに適したプラットフォームですが、高度な検索・分析機能やAI活用が必要な場合は外部連携が必要になります。

カスタマイズ次第で可能な範囲も広がるため、**「どこまでをkintoneで実装し、どこからを外部システムで補うか」**を事前に整理することが重要です。

kintoneを活用したいが、どこまでカスタマイズすべきか迷っている方は、お気軽にご相談ください!

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