# CloudFront でカスタムドメインが SSL エラーになるときの対処法

## 目次

1. はじめに

2. SSLエラーの仕組み

   - 2-1. SSL/TLSの基本

   - 2-2. SSLエラーの種類

3. CloudFrontでのカスタムドメイン設定

   - 3-1. CloudFrontの概要

   - 3-2. カスタムドメインの設定方法

4. CloudFrontによるSSLエラーの原因

   - 4-1. 証明書の不一致

   - 4-2. 証明書の期限切れ

   - 4-3. 設定ミス

5. 対処法

   - 5-1. ACMを利用したSSL証明書の発行

   - 5-2. 証明書チェーンの確認

   - 5-3. ドメイン所有の確認

   - 5-4. CloudFrontへの証明書の適用

6. デバッグ方法

   - 6-1. ブラウザからの確認

   - 6-2. SSL/TLSテストツールの利用

7. ベストプラクティス

   - 7-1. 証明書の自動更新

   - 7-2. 定期的な設定見直し

8. まとめ

## 1. はじめに

AWS CloudFrontでカスタムドメインを設定する際、SSLエラーに直面することがあります。このエラーは、ユーザーのWebサイト体験やセキュリティを損なう可能性があるため、迅速な対処が求められます。本記事では、CloudFrontでカスタムドメインを使用する際のSSLエラーの原因とその対応方法について、詳しく解説します。

## 2. SSLエラーの仕組み

### 2-1. SSL/TLSの基本

SSL（Secure Socket Layer）及びTLS（Transport Layer Security）は、インターネット上でデータを安全にやり取りするためのプロトコルです。これにより通信の暗号化が行われ、機密性やデータ整合性を確保します。

### 2-2. SSLエラーの種類

SSLエラーには様々な種類がありますが、カスタムドメインの設定においてよく見られるエラーは以下の通りです。

- 証明書不一致: サーバーに提示された証明書が、ユーザーがアクセスを試みたドメインと一致しません。

- 証明書期限切れ: 使用しているSSL証明書の有効期限が切れている場合。

- 認証機関に信用がない: SSL証明書が信頼できる認証機関によって発行されていない場合。

## 3. CloudFrontでのカスタムドメイン設定

### 3-1. CloudFrontの概要

CloudFrontはAWSのコンテンツ配信ネットワーク（CDN）サービスで、ユーザーにコンテンツを提供するために、地理的に分散したロケーション（エッジロケーション）を利用します。

### 3-2. カスタムドメインの設定方法

CloudFrontを利用する際、デフォルトでは`*.cloudfront.net`というドメインが割り当てられます。しかし、独自のドメインを使用する場合、カスタムドメインの設定が必要になります。これにより、ブランドの一貫性が保たれ、よりプロフェッショナルな印象を与えることができます。

## 4. CloudFrontによるSSLエラーの原因

### 4-1. 証明書の不一致

証明書の不一致は、ユーザーがアクセスしようとしているドメイン名が、実際にサーバーで使用されているSSL証明書のSAN（Subject Alternative Name）もしくはCN（Common Name）に含まれていない場合に発生します。

### 4-2. 証明書の期限切れ

SSL証明書には有効期間が設定されています。有効期間を過ぎてしまった証明書を使用している場合、SSLエラーが発生します。

### 4-3. 設定ミス

CloudFrontの設定におけるミスや、DNS設定の不備により、SSLエラーを引き起こすことがあります。例えば、CNAMEレコードの設定ミスや、不適切なリージョンでの証明書の設定などが挙げられます。

## 5. 対処法

### 5-1. ACMを利用したSSL証明書の発行

AWS Certificate Manager（ACM）を使っていない場合は、まずこれを利用してSSL証明書を発行します。ACMを利用することで、AWS全体で管理され、自動で証明書の更新が行われるため、管理が容易になります。

### 5-2. 証明書チェーンの確認

SSL証明書には順序付けされたチェーンがあり、これを正しく設定することが必要です。ブラウザやSSLテストツールを利用して、サーバーから送信されている証明書チェーンを検証し、正しいかどうか確認します。

### 5-3. ドメイン所有の確認

AWSにカスタムドメインを設定する際、ドメインの所有権を確認する手続きが必要です。通常、DNS設定で設定されたメールアドレスへの確認メールのチェック、またはDNSタイポグラフィでの確認となります。

### 5-4. CloudFrontへの証明書の適用

証明書が正しく発行され、ドメイン所有確認ができたら、CloudFrontのディストリビューション設定を開き、「カスタムSSL証明書」セクションで発行した証明書を適用します。

## 6. デバッグ方法

### 6-1. ブラウザからの確認

ブラウザの開発者ツールを使って、SSL接続の詳細やエラーを確認します。ブラウザには、エラー内容の詳細が表示されるため、SSLエラーの原因を簡単に特定できます。

### 6-2. SSL/TLSテストツールの利用

オンラインで利用できるSSL/TLSテストツールを活用し、証明書やSSL設定に関する詳細な情報を取得します。これにより、証明書チェーンの問題や、有効期限、認証の失敗理由などが可視化されます。

## 7. ベストプラクティス

### 7-1. 証明書の自動更新

ACMを利用している場合、証明書は自動的に更新されます。しかし、外部の証明書を使用している場合は、手動で更新する必要があります。自動更新のシステムを作成し、運用の負担を軽減することが推奨されます。

### 7-2. 定期的な設定見直し

普段の運用において、CloudFrontの設定やドメイン設定を定期的に見直し、問題がないかをチェックすることが重要です。これにより、潜在的なトラブルを未然に防ぐことができます。

## 8. まとめ

CloudFrontでカスタムドメインを設定する際に発生しうるSSLエラーは、証明書の不一致や期限切れ、設定ミスなどが原因である場合があります。これらの問題に対しては、AWS Certificate Managerを利用して証明書を発行し、設定を見直すことが有効です。また、定期的な確認とメンテナンスを行うことで、安定したサービス運用を実現できます。読者の皆さんも、これらの対処法を参考にSSLエラーの早期発見と解決を心がけましょう。

CloudFront でカスタムドメインが SSL エラーになるときの対処法

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