# ClosedXMLを活用したC#のデータベース連携

## 目次

1. はじめに

2. ClosedXMLとは

3. データベースとExcelシートの連携

   - 3-1. 必要なライブラリと環境設定

   - 3-2. データベースからデータを取得する方法

   - 3-3. Excelシートにデータを出力する方法

4. アプリケーションの実装

   - 4-1. サンプルコード：データベース接続

   - 4-2. サンプルコード：Excelへのデータ出力

5. 比較：他のExcel操作ライブラリとの違い

6. 運用上の注意点

7. まとめ

## 1. はじめに

Excelは依然としてビジネスシーンでのデータ管理において重要なツールです。特に、データベースから取得した情報をExcelシートに出力する機能は、多くのビジネスアプリケーションに求められています。この記事では、C#言語を用いてClosedXMLライブラリを使い、データベースからデータをExcelシートに出力する方法について詳しく解説します。

## 2. ClosedXMLとは

ClosedXMLは、Excelファイル（.xlsx形式）を操作できる.NET向けライブラリです。利点として、Excelに関する専門的な知識が無くても直感的に使える点が挙げられます。ドキュメントの読み書きからスタイル設定、フィルターやピボットテーブルの利用まで、多様なExcel操作を簡単に行えます。

## 3. データベースとExcelシートの連携

### 3-1. 必要なライブラリと環境設定

ClosedXMLを使うには、.NET環境と、以下のライブラリのインストールが必要です。

```bash

$ dotnet add package ClosedXML

$ dotnet add package System.Data.SqlClient

```

これらを使用してデータベース接続やExcelファイルの生成を行います。

### 3-2. データベースからデータを取得する方法

まず、C#でSQLデータベースに接続し、データを取得する方法を説明します。以下は基本的なSQLデータベース接続のコードです。

```csharp

using System.Data.SqlClient;

string connectionString = "Data Source=server_name;Initial Catalog=database_name;User ID=username;Password=password;";

using SqlConnection connection = new SqlConnection(connectionString);

connection.Open();

SqlCommand command = new SqlCommand("SELECT * FROM your_table", connection);

SqlDataReader reader = command.ExecuteReader();

```

上記のコードでは、SQLデータベースに接続し、指定されたテーブルから全てのデータを取得します。

### 3-3. Excelシートにデータを出力する方法

取得したデータをExcelに出力するには、まずClosedXMLを用いて新規のExcelワークブックを作成します。

```csharp

using ClosedXML.Excel;

var workbook = new XLWorkbook();

var worksheet = workbook.Worksheets.Add("Sheet1");

// データベースから取得したデータをExcelの各セルに書き込む処理

int row = 1;

while (reader.Read())

{

    for (int col = 0; col < reader.FieldCount; col++)

    {

        worksheet.Cell(row, col + 1).Value = reader.GetValue(col);

    }

    row++;

}

workbook.SaveAs("output.xlsx");

```

このコードスニペットは、データベースから取得したデータをループでExcelのシートに書き込み、ファイルを保存する処理を行っています。

## 4. アプリケーションの実装

### 4-1. サンプルコード：データベース接続

以下に、データベース接続とデータ取得の一連の流れを含むサンプルコードを示します。

```csharp

using System;

using System.Data.SqlClient;

namespace DatabaseToExcel

{

    class Program

    {

        static void Main(string[] args)

        {

            string connectionString = "Data Source=server_name;Initial Catalog=database_name;User ID=username;Password=password;";

            using SqlConnection connection = new SqlConnection(connectionString);

            connection.Open();

            SqlCommand command = new SqlCommand("SELECT * FROM your_table", connection);

            SqlDataReader reader = command.ExecuteReader();

            // Excelへの出力を行うメソッドの呼び出し

            WriteToExcel(reader);

        }

    }

}

```

### 4-2. サンプルコード：Excelへのデータ出力

続いて、Excelにデータを書き込むメソッドを実装します。

```csharp

void WriteToExcel(SqlDataReader reader)

{

    using var workbook = new XLWorkbook();

    var worksheet = workbook.Worksheets.Add("Sheet1");

    int row = 1;

    while (reader.Read())

    {

        for (int col = 0; col < reader.FieldCount; col++)

        {

            worksheet.Cell(row, col + 1).Value = reader.GetValue(col);

        }

        row++;

    }

    workbook.SaveAs("output.xlsx");

}

```

これにより、データベースから取得したデータをExcelシートへ効率よく書き込むことができます。

## 5. 比較：他のExcel操作ライブラリとの違い

ClosedXMLは他のライブラリと比べても直感的で簡単に使える点が魅力です。以下に特徴を比較表として示します。

| 機能                | ClosedXML | EPPlus   | NPOI     |

|--------------------|-----------|----------|----------|

| APIの使いやすさ     | 簡単      | 普通     | 難しい   |

| パフォーマンス      | 良い      | 良い     | 普通     |

| スタイル設定        | 豊富      | 普通     | 制限あり |

| オープンソース      | あり      | 部分的   | あり     |

## 6. 運用上の注意点

- データベース接続情報（接続文字列）を適切に管理し、セキュリティに配慮する。

- Excelファイルのサイズや複雑さに応じてメモリ使用量が増大する点に注意する。

- 大量のデータを扱う場合、非同期処理や分割出力を検討する。

## 7. まとめ

ClosedXMLを使用することで、簡単にC#アプリケーションからExcelシートへのデータ出力を実現できます。データベースとの連携をスムーズにし、ビジネスデータの分析や報告書作成を効率化するのに役立ちます。他のライブラリと比較しても使いやすさが際立っており、特にExcelシートのスタイルを柔軟に設定できる点が優秀です。シンプルなコードで強力なExcel操作が求められる場面でClosedXMLの活用を検討してみてください。

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