PUTとPOSTはどちらもHTTPメソッドの一つで、リソースを作成・更新するために使用されます。しかし、それぞれの用途や適切な使い方には明確な違いがあります。本記事では、PUTとPOSTの違いをわかりやすく説明し、具体例を交えてその使い分けを解説します。
目次
- HTTPメソッドとは
- PUTとPOSTの基本的な違い
- PUTとPOSTの使い分けの基準
- 具体例とシナリオ
- 例1: ユーザー情報の登録・更新
- 例2: ブログ記事の投稿・編集
- 例3: ショッピングカートの管理
- まとめ
1. HTTPメソッドとは
HTTPメソッドとは、Webサーバーに対してリクエストを送る際の動作を指定するものです。主なHTTPメソッドには以下のようなものがあります。
- GET: データを取得する
- POST: 新しいリソースを作成する
- PUT: 既存のリソースを更新する(または作成する)
- DELETE: リソースを削除する
2. PUTとPOSTの基本的な違い
メソッド | 主な用途 | 動作の特徴 |
---|
POST | リソースの作成 | 同じデータを複数回送るとリソースが重複する可能性がある(冪等でない) |
PUT | リソースの更新(場合によっては作成) | 同じデータを何回送っても結果が変わらない(冪等である) |
冪等性(べきとうせい)とは?
冪等性とは、同じリクエストを何度送信しても、結果が変わらない性質のことを指します。
- PUTは冪等である → 何度実行しても結果が変わらない
- POSTは冪等ではない → 同じリクエストを複数回送ると異なる結果になる可能性がある
3. PUTとPOSTの使い分けの基準
- 新しいリソースを作成する場合 → POST
- 既存のリソースを更新する場合 → PUT
- リソースが存在しない場合に作成する可能性がある場合 → PUT
4. 具体例とシナリオ
例1: ユーザー情報の登録・更新
新しいユーザーの登録(POST)
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- これは新しいユーザーを作成するリクエスト。
- 同じリクエストを複数回送ると、異なるユーザーが作成される可能性がある。
ユーザー情報の更新(PUT)
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- 既存のtaroの情報を更新する。
- 同じリクエストを何度送っても、データが上書きされるだけで変化しない。
例2: ブログ記事の投稿・編集
新しい記事の投稿(POST)
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- 新しい記事を作成する。
- 何度も送信すると、同じ内容の記事が複数できる可能性がある。
既存の記事の編集(PUT)
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- ID 123の記事を更新する。
- 何度送っても内容は変わらない。
例3: ショッピングカートの管理
商品をカートに追加する(POST)
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- 新しいカートアイテムを追加する。
- 何度も送ると同じ商品が増えていく可能性がある。
カートの内容を特定の状態に変更する(PUT)
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- カート内の商品数を「2」に設定する。
- 何度送っても結果は同じ。
5. まとめ
- POST: 新しいリソースの作成に使う。冪等性がないので、同じリクエストを何度も送ると異なるリソースが作られる可能性がある。
- PUT: 既存のリソースの更新に使う(場合によっては作成も可能)。冪等性があるので、何度送っても結果が変わらない。
PUTとPOSTの違いを正しく理解し、適切に使い分けることで、APIの設計がより分かりやすく、効率的になります。
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