# Azure SQL DatabaseとPython（pyodbc/pymssql）で接続する方法

## 目次

1. はじめに

2. Azure SQL Databaseの概要

3. 接続ライブラリの選択: pyodbcとpymssql

4. 必要な環境を整える

   1. Pythonのインストール

   2. 必要なライブラリのインストール

5. Azure SQL Databaseの準備

   1. データベースの作成

   2. 必要な接続情報の取得

6. Pythonでの接続方法

   1. pyodbcを使用した接続

   2. pymssqlを使用した接続

7. まとめ

## 1. はじめに

Azure SQL Databaseは、MicrosoftのクラウドサービスAzure上で提供されるリレーショナルデータベースサービスです。Pythonからこのデータベースに接続することで、データの読み書きや管理を行うことが可能です。本記事では、Pythonの人気ライブラリであるpyodbcとpymssqlを使用してAzure SQL Databaseに接続する方法を詳しく解説します。

## 2. Azure SQL Databaseの概要

Azure SQL Databaseはスケーラブルで高い可用性を持っており、オンプレミスのSQL Serverと高い互換性を保ちながら運用できるクラウドデータベースサービスです。データストレージの最適化やパフォーマンスの向上、安全な通信の為のSSL/TLSにも対応しています。

## 3. 接続ライブラリの選択: pyodbcとpymssql

PythonからAzure SQL Databaseに接続するためのライブラリとして、主に`pyodbc`と`pymssql`が用いられます。いずれも各種データベースに対する接続を提供するライブラリですが、微妙な違いがあります。

- `pyodbc`: ODBCを介してSQL Serverに接続するためのライブラリです。ODBCドライバが必要ですが、接続速度や安定性が高い特徴があります。

- `pymssql`: FreeTDSを基にしたライブラリで、比較的簡単にインストール可能ですが、ODBCほどの安定性はないと言われています。

## 4. 必要な環境を整える

### 4-1. Pythonのインストール

Pythonをインストールしていない場合は、[公式サイト](https://www.python.org/)からインストールしてください。Python 3.6以上を推奨します。

### 4-2. 必要なライブラリのインストール

以下のコマンドを使用して、必要なライブラリをインストールします。

```bash

pip install pyodbc pymssql

```

また、`pyodbc`を使用する場合、SQL ServerのODBCドライバも必要です。Windowsの場合は、[Microsoftの公式サイト](https://docs.microsoft.com/ja-jp/sql/connect/odbc/download-odbc-driver-for-sql-server)からODBC Driver 17 for SQL Serverをダウンロードし、インストールしてください。LinuxやMacの場合は`unixodbc`のインストールが必要です。以下のコマンドを使用します。

```bash

# For Debian/Ubuntu

sudo apt-get update

sudo apt-get install unixodbc-dev

# For Red Hat/CentOS

sudo yum install unixODBC-devel

```

## 5. Azure SQL Databaseの準備

### 5-1. データベースの作成

Azureポータルにログインし、SQL Databaseを新規作成します。作成の際に以下の情報を設定します。

- サーバー名

- データベース名

- 認証方式（SQL認証）

- ログイン名とパスワード

### 5-2. 必要な接続情報の取得

データベース作成後、接続に必要な情報を取得します。この情報は、AzureポータルのSQL Databasesページから確認可能です。

- サーバーホスト名（例: yourserver.database.windows.net）

- データベース名

- ユーザー名

- パスワード

- TCPポート（通常1433）

ファイアウォールを適切に設定し、接続元IPアドレスを許可することも忘れないでください。

## 6. Pythonでの接続方法

### 6-1. pyodbcを使用した接続

以下に`pyodbc`を使用してAzure SQL Databaseに接続するサンプルコードを示します。

```python

import pyodbc

server = 'yourserver.database.windows.net'

database = 'yourdatabase'

username = 'yourusername'

password = 'yourpassword'

driver= '{ODBC Driver 17 for SQL Server}'

connection_string = f'DRIVER={driver};SERVER={server};PORT=1433;DATABASE={database};UID={username};PWD={password}'

try:

    with pyodbc.connect(connection_string) as conn:

        cursor = conn.cursor()

        cursor.execute("SELECT TOP 10 * FROM yourtable")

        for row in cursor:

            print(row)

except pyodbc.Error as ex:

    sqlstate = ex.args[1]

    print("Encountered an error:", sqlstate)

```

### 6-2. pymssqlを使用した接続

次に、`pymssql`を使用したサンプルコードを示します。

```python

import pymssql

server = 'yourserver.database.windows.net'

database = 'yourdatabase'

username = 'yourusername'

password = 'yourpassword'

try:

    with pymssql.connect(server, username, password, database) as conn:

        cursor = conn.cursor()

        cursor.execute("SELECT TOP 10 * FROM yourtable")

        for row in cursor:

            print(row)

except pymssql.DatabaseError as ex:

    print("Database error occurred:", ex)

```

上記例では、それぞれ最初の10件を取得するSQLクエリを実行し、結果をコンソールにプリントしています。

## 7. まとめ

Azure SQL Databaseは、クラウド環境で安全かつ効率的にデータを管理するための強力なツールです。`pyodbc`と`pymssql`を使用することで、Pythonから簡単にAzure SQL Databaseに接続し、データ操作を行うことができます。適切なライブラリと接続情報を用いることで、スムーズなデータベース運用が可能になります。目的に応じて最適な方法を選択し、有益なデータ操作を行いましょう。

Azure SQL DatabaseとPython（pyodbc/pymssql）で接続する方法

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