# TomcatのmaxThreads設定とCPUコア数の関係

## 目次
1. はじめに
   1.1 この記事の目的
   1.2 TomcatとmaxThreads設定の概要
2. Tomcatのスレッド設定
   2.1 maxThreadsの役割
   2.2 Tomcatのデフォルト設定
3. CPUコア数とパフォーマンス
   3.1 スレッド数とCPUの関係
   3.2 パフォーマンス最適化の考え方
4. maxThreads設定の調整方法
   4.1 適切なスレッド数の見極め
   4.2 負荷テストによる検証
5. 実際の設定例と考察
6. まとめ

## 1. はじめに

### 1.1 この記事の目的

TomcatはJavaベースのWebアプリケーションを実行するためのサーバーです。その性能を最大限に引き出すためには、適切な設定が重要です。本記事では、TomcatのmaxThreads設定とCPUコア数との関係について解説し、最適な設定値を見極めるための考え方を紹介します。

### 1.2 TomcatとmaxThreads設定の概要

Tomcatでは、`server.xml`ファイルで様々な設定が可能です。この中で`maxThreads`設定は、Tomcatが同時に処理できるリクエスト数を決定する重要なパラメータです。この値は、サーバーのCPUコア数に密接に関連しており、不適切な設定をすることによってパフォーマンスの低下を招くことがあります。

## 2. Tomcatのスレッド設定

### 2.1 maxThreadsの役割

`maxThreads`は、Tomcatのコネクタで利用されるスレッドプールの最大スレッド数を指定します。これにより、同時に処理可能なリクエストの数が決定します。スレッド数が多ければ、より多くのリクエストを捌けますが、スレッド管理のオーバーヘッドが増えすぎると逆に性能が低下します。

### 2.2 Tomcatのデフォルト設定

Tomcatのデフォルトでは、`maxThreads`の値は200に設定されています。この値は、一般的な環境では十分な数ですが、サーバーのハードウェアや利用状況に応じて調整が必要です。

## 3. CPUコア数とパフォーマンス

### 3.1 スレッド数とCPUの関係

CPUのコア数は、実際に並行処理が可能なスレッド数に影響を与えます。物理的なコア数よりも大幅に多いスレッド数を設定すると、OSによるスレッドのコンテキストスイッチが増え、性能が低下する可能性があります。

### 3.2 パフォーマンス最適化の考え方

通常、`maxThreads`の値は、（物理コア数×2くらい）を基準に設定されます。例えば、4コアのCPUを搭載している場合は、`maxThreads`を8から16程度に設定してから開始すると良いでしょう。この設定は負荷テストを通じて最適化していくことが重要です。

## 4. maxThreads設定の調整方法

### 4.1 適切なスレッド数の見極め

サーバーのビジネス要件やトラフィックパターンに応じて、`maxThreads`の値を調整します。特に以下の点に注意します：
- CPU使用率の監視：過負荷を避けるため、適切なスレッド数を反映させます。
- レスポンスタイムの評価：スレッド数の調整に伴い、変化を観察します。

### 4.2 負荷テストによる検証

JMeterなどのツールを用いて、仮想的に負荷をかけ、実際の業務で期待される負荷をシミュレーションします。このテスト結果に基づき、設定変更の効果を確認することが重要です。

## 5. 実際の設定例と考察

4コアの物理CPUを持つサーバーに対し、以下のように`maxThreads`を設定した例を挙げます。

```xml
<Connector port="8080" protocol="HTTP/1.1"
    connectionTimeout="20000"
    redirectPort="8443"
    maxThreads="12" />
```

12という値は、4コアに対して十分なスレッド数を用意しつつ、スレッドのスイッチングによる負荷を最小限に抑えます。

## 6. まとめ

Tomcatの`maxThreads`設定は、CPUコア数に適合させることで、サーバーのパフォーマンスを最適化する要素です。適切な設定値は、負荷テストによる検証を含めた試行錯誤の結果として得られるものです。開発者や管理者は、自分のシステムに最も合った設定を選択し、潜在能力を最大化する努力を続けることが求められます。 [cv:issue_marketplace_engineer]

TomcatのmaxThreads設定とCPUコア数の関係

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