# Azure MLとAzure Data Lake Storageの連携方法

## 目次

1. はじめに

2. Azure MLとAzure Data Lake Storageの基本概要

3. Azure MLとAzure Data Lake Storageの連携のメリット

4. 連携準備

   1. Azure Storageアカウントの作成

   2. Azure Data Lake Storage Gen2の設定

   3. 必要な権限の設定

5. Azure MLとAzure Data Lake Storageの連携手順

   1. Azure MLワークスペースの設定

   2. Data Storeの登録

   3. Azure MLからデータの読み込み

   4. Azure MLからデータの書き込み

6. 連携時の注意点とベストプラクティス

7. グラフとデータの可視化

8. まとめ

## 1. はじめに

Azure Machine Learning（Azure ML）とAzure Data Lake Storage（ADLS）の連携は、データの格納・加工・分析を効率的に行うための基本的なステップです。本記事では、技術者向けに具体的な連携の手順を示します。

## 2. Azure MLとAzure Data Lake Storageの基本概要

Azure MLは、Azureのクラウドプラットフォーム上で機械学習モデルを開発、トレーニング、デプロイするためのサービスです。一方、Azure Data Lake Storageは、大量のデータを効率的に処理・管理するためのスケーラブルなストレージソリューションです。

## 3. Azure MLとAzure Data Lake Storageの連携のメリット

- **大規模データのアクセス:** Azure MLが大量のデータに効率的にアクセスできるようになり、データ解析の幅が広がります。

- **セキュアなデータ管理:** ADLSのセキュリティ機能により、データの保護が可能です。

- **スケーラビリティ:** 必要に応じてデータの規模を自在に拡張でき、機械学習モデルの精度向上が期待できます。

## 4. 連携準備

### 4-1. Azure Storageアカウントの作成

Azureポータルで新規Storageアカウントを作成し、ADLS Gen2対応であることを確認します。

### 4-2. Azure Data Lake Storage Gen2の設定

ポータルで「HNSを有効化」を設定してADLS Gen2のプロパティを有効化します。

### 4-3. 必要な権限の設定

データにアクセスするための適切な権限を、Azure RBACを使用して設定します。特に、Azure Machine LearningへのRead、Write権限を付与します。

## 5. Azure MLとAzure Data Lake Storageの連携手順

### 5-1. Azure MLワークスペースの設定

AzureポータルでMLワークスペースを作成し、必要なコンピューティングリソースを割り当てます。

### 5-2. Data Storeの登録

Azure ML Studioから「データストア」を選択し、ADLS Gen2ストレージを登録します。Python SDKを使用してスクリプトで設定する例:

```python

from azureml.core import Workspace, Datastore

# ワークスペースの設定

workspace = Workspace.from_config()

# データストアの登録

adls_datastore = Datastore.register_azure_data_lake_gen2(workspace=workspace,

                                                         datastore_name='my_adls_datastore',

                                                         filesystem='my-filesystem',

                                                         account_name='myaccount',

                                                         tenant_id='<YOUR_TENANT_ID>',

                                                         client_id='<YOUR_CLIENT_ID>',

                                                         client_secret='<YOUR_CLIENT_SECRET>')

```

### 5-3. Azure MLからデータの読み込み

Pythonを使用してデータをDataFrameとしてロードします。

```python

from azureml.core import Dataset

# データセットの作成

dataset = Dataset.Tabular.from_delimited_files(path=(adls_datastore, 'data/*.csv'))

# DataFrameとしてロード

df = dataset.to_pandas_dataframe()

```

### 5-4. Azure MLからデータの書き込み

結果データをADLSに書き戻す手順です。

```python

# 保存データの定義

output_data = Dataset.File.from_files((adls_datastore, 'output/'))

# データの書き込み

output_dataset = output_data.upload(local_path='local-output-path')

```

## 6. 連携時の注意点とベストプラクティス

- **ネットワークセキュリティ:** IPフィルタリングやVNET統合を使って、セキュリティを強化します。

- **権限管理:** 最小権限の原則に基づき、必要最小限の権限のみを付与します。

- **データ形式の一致:** Azure MLとADLS間でのデータ形式の非互換性に注意し、適切な形式に変換します。

## 7. グラフとデータの可視化

データの読み込み時間と書き込み時間をグラフ化し、効率性を確認します。以下は、Pythonのmatplotlibを用いた可視化の一例です。

```python

import matplotlib.pyplot as plt

times = [5, 6, 4, 8, 7]  # 待ち時間のデータ

labels = ['Load 1', 'Load 2', 'Write 1', 'Write 2', 'Process']

plt.bar(labels, times)

plt.xlabel('Operation')

plt.ylabel('Time (s)')

plt.title('Data Load/Write Time')

plt.show()

```

## 8. まとめ

Azure Machine LearningとAzure Data Lake Storageの連携によって、データ解析の作業が非常に柔軟で効率的になります。適切な準備とベストプラクティスの実践により、安全かつ効果的なデータ管理環境を構築できるでしょう。

Azure MLとAzure Data Lake Storageの連携方法

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