# Azure ExpressRouteの導入ステップと構成要素

## 目次

1. はじめに

2. Azure ExpressRouteとは

   1. ExpressRouteの概念

   2. ExpressRouteの特長

3. ExpressRoute導入の準備

   1. 必要な契約とライセンス

   2. 事前条件と考慮事項

4. ExpressRoute導入の手順

   1. ExpressRoute回線の選定

   2. 物理接続の構成

   3. Azureとネットワーク間の接続設定

   4. ExpressRouteサーキットの作成

   5. サーキットの構成と設定

5. ExpressRouteの主な構成要素

   1. ExpressRoute サーキット

   2. ピアリングの設定

   3. ゲートウェイの設定

6. ExpressRouteの運用と管理

   1. 監視とアラート

   2. トラブルシューティング

7. まとめ

## 1. はじめに

Azure ExpressRouteは、企業がオンプレミスのデータセンターをMicrosoft Azureに接続するための専用ネットワークサービスです。このサービスを利用することで、高帯域幅と低レイテンシーを特徴とする信頼性の高い接続を保証します。

この記事では、Azure ExpressRouteの導入ステップとその構成要素について詳しく解説します。

## 2. Azure ExpressRouteとは

### 2-1. ExpressRouteの概念

Azure ExpressRouteは、パブリックインターネットを介さず、専用のワイドエリアネットワーク（WAN）リンクを使用してAzureに接続するサービスです。これにより、セキュリティが強化され、安定した接続が提供されます。

### 2-2. ExpressRouteの特長

- **高帯域幅:** 最大10 Gbpsの接続が可能

- **低レイテンシー:** インターネットを経由しないため、低レイテンシーでデータのやり取りが可能

- **高い信頼性:** スループットとサービス品質が保証される

## 3. ExpressRoute導入の準備

### 3-1. 必要な契約とライセンス

ExpressRouteを利用するには、Azureのサブスクリプションおよび、認定されたネットワークプロバイダーとの接続契約が必要です。

### 3-2. 事前条件と考慮事項

- **ネットワークインフラの確認:** 現在のネットワークの帯域幅と回線の状態を確認

- **サービス地域の確認:** ExpressRouteは限定された地域での提供となるため、利用可能か確認が必要

## 4. ExpressRoute導入の手順

### 4-1. ExpressRoute回線の選定

まず、パートナー回線か、それとも自社のネットワーク機器で直接Azureに接続するかを選択します。

### 4-2. 物理接続の構成

ネットワークプロバイダーを選定し、ExpressRouteの回線を物理的に構成します。クロスコネクトの手配が必要です。

### 4-3. Azureとネットワーク間の接続設定

Azureポータルを開き、ExpressRouteサーキットを作成します。

### 4-4. ExpressRouteサーキットの作成

Azureポータルにアクセスし、「ネットワーク」セクションからExpressRouteサーキットを作成します。

### 4-5. サーキットの構成と設定

- **サーキットの定義:** 回線速度やスループットの設定を行います。

- **ピアリングの選択:** 提供されているピアリングオプション（プライベート、パブリック、Microsoft）を選択し、構成します。

## 5. ExpressRouteの主な構成要素

### 5-1. ExpressRoute サーキット

サーキットは、ExpressRoute回線の基で、接続帯域やセキュリティパラメータが設定されます。

### 5-2. ピアリングの設定

ExpressRouteは3種類のピアリングを提供します：

- **プライベートピアリング:** 仮想ネットワークへのプライベート接続

- **パブリックピアリング:** Microsoftサービスへの接続（発表は停止）

- **Microsoftピアリング:** Microsoft Office 365やDynamics 365への接続

### 5-3. ゲートウェイの設定

ExpressRouteのゲートウェイをAzure上に配置し、オンプレミスネットワークデータとクラウドへの経路設定を行います。

## 6. ExpressRouteの運用と管理

### 6-1. 監視とアラート

Azure Monitorを使用し、ネットワークの状態を監視します。アラートを設定し、障害発生時に迅速に対応する準備をしましょう。

### 6-2. トラブルシューティング

問題が発生した際には、ネットワークのトラフィックログを確認し、ネットワークプロバイダーと連携して原因を特定します。

## 7. まとめ

Azure ExpressRouteの導入により、企業はより高品質なネットワーク接続を活用することが可能です。本記事では、導入ステップを細かく解説し、各構成要素の理解を深めました。企業のネットワーク設計において、ExpressRouteは欠かせない要素となります。

Azure ExpressRouteの導入ステップと構成要素

目次

続きを読むには単価診断を受けてください（30秒）