フロントエンジニアがつらいといわれる10の理由|働くメリットや未経験からなる方法を解説
2024年03月06日 14:05
フロントエンジニアへの就職や転職を考えている人の中には、このような疑問を持っている方もいるのではないでしょうか?Webサイトやアプリケーション開発に欠かせないフロントエンジニアは、しばしば業務が忙しくつらい仕事と思われがちです。
人によっては「フロントエンジニアはやめておいた方がいい」という人もおり、今から就職や転職を考えている人は、本当に仕事がつらいのか気になるでしょう。
そこで今回の記事では、フロントエンジニアがつらいと言われる10の理由について、現役のフロントエンジニアが実際の経験をもとに解説していきます。また、フロントエンジニアとして働くメリットや未経験からなる方法、自分が向いているかどうかを見極めるためのポイントについても解説していくので、これからフロントエンジニアへの就職や転職を考えている方はぜひ参考にしてくださいね!
フロントエンジニアがつらい仕事なのかについて解説していく前に、まずはどのような仕事をしているのかについて把握しておく必要があるでしょう。
ここでは、フロントエンジニアの仕事内容や年収相場について、詳しく解説していきます。
そもそもフロントエンジニアの「フロント」とは、ユーザーと直接やり取りを行う部分のことを指します。Web制作においては、ユーザーが直接操作するブラウザなどがフロントエンドに該当します。
フロントエンジニアは、こういったユーザーが直接操作するブラウザなどに関して、開発や設計を主に行う仕事です。実際の業務においては、Webデザイナーによるデザインに基づいて、HTMLやCSS、JavaScriptなどを用いてコーディングを行い、ユーザーが使いやすいようなWebサイトやアプリケーションを開発します。
フロントエンジニアのスキルによっては、UIやUX、CMS構築などの業務を行うケースも多いです。もっとも、ここまで紹介してきた仕事がフロントエンジニアの主な業務というわけではなく、実際の現場においては明確な定義がされているというわけではないので注意が必要です。
そのため、プロジェクトのメンバーや規模によっては、フロントエンジニアがWebデザイナーの代わりとなってデザイン業務を行う場合などもあります。
厚生労働省が公表している「令和4年賃金構造基本統計調査」によると、フロントエンジニアの全年代の平均年収は約550万円です。この数字だけだとフロントエンジニアの平均年収相場が高いかどうかわからないので、日本人の平均年収についても見てみましょう。
参考:令和4年賃金構造基本統計調査結果の概況-厚生労働省
引用:令和3年分民間給与実態統計調査|国税庁
国税庁が発表している「令和3年分民間給与実態統計調査」によると、2021年の時点で日本人の平均年収は約443万円であることが分かっています。つまり、フロントエンジニアの平均年収は日本人の平均年収と比較しても高いということです。
フロントエンジニアの詳しい年収相場や年収アップの方法、仕事の将来性については以下の記事でも詳しく解説しています。「これからフロントエンジニアを目指しているけど将来性はあるの?「給料はどれくらいもらえる?」といった点が気になる人は、以下の記事をあわせて参考にしてください。
【あわせて読みたい】 ・フロントエンジニアの平均年収相場は?年収アップの方法や身につけたいスキルを解説 |
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フロントエンジニアがつらいと言われがちな主な理由としては、次のようなものがあげられます。
1.豊富な知識とスキルが必要
2.他の業種や業務の影響を受けやすい
3.エラーが起きると解決方法を見つけるのが難しい
4.常に最新技術を学ぶ必要がある
5.コーディングやプログラミングが大変
6.他の業務も行わなければならない場合がある
7.残業が発生しやすい
8.納期があるから
9.バックエンドエンジニアと比較されやすい
10.バックエンドエンジニアの方が評価されやすい
それぞれの理由について、以下で詳しく解説していきます。
フロントエンジニアとして日々の業務をこなすためには、プログラミングやコーディング、デザインなどに関する分野の知識が必要です。また、うまくWebサイトやアプリケーションを開発するためには、知識を使いこなすためのスキルも必要となります。
他にも、ITツールや開発をスムーズに進めるためのフレームワークなど、業務に必要な知識はさまざまです。場合によっては、フロントエンドだけではなくバックエンドに関わる分野の知識も必要となります。
知識とスキルを常に磨かなければならないので、フロントエンジニアはしばしばつらい仕事だと言われがちです。
フロントエンジニアは、Webデザイナーのデザインに基づいてWebサイトやアプリケーションの開発を進めます。もっとも、クライアントや上流のエンジニアの指示によって、急遽デザインが変更になってしまったり、クライアントの要望によって搭載しなければならない機能が増えたりといったことも多いです。
クライアントやデザイナーの指示によっては、それまで行っていたコーディングを1からやり直さなければならない場合もあります。他の業種や業務の影響を受けやすいことから、フロントエンジニアはつらい仕事だと言われることも多いようです。
フロントエンジニアの業務は、Webデザイナーのデザインに基づいてWebサイトやアプリケーションのコーディングを行ったり、プログラミングを行ったりするのが基本です。しかし、コーディングやプログラミング中にエラーが起きてしまうと、自分で解決方法を見つけるのが難しい場合があります。
特に経験の浅いフロントエンジニアの場合、何が問題なのかわからずに時間だけが経ってしまうというケースも多いです。また、自分が担当している分野ではないバックエンドなどの領域で問題が発生してしまうと、そもそも何が問題なのかということを突き止めるまで膨大な時間がかかってしまうこともあります。
毎日のように技術が進歩しているIT業界では、常に業界の最新動向や最新技術を自ら学ぶ姿勢が重要となります。フロントエンジニアも例外ではなく、常に最新技術を学ばなければ業界の流れに取り残されてしまう可能性が高いです。
自分の持っていた技術やスキルがすぐに役立たずになってしまうという可能性もあるので、常に最新の技術に関してのアンテナを張り、自分をアップデートしていくという姿勢が必要となります。
フロントエンジニアの主な仕事は、HTMLやCSS、JavaScriptなどを活用してコーディングやプログラミングを行うことです。コーディングやプログラミングは業務量も多くなりがちであり、打ち込むコードも複雑となっています。
当初は分かったつもりでコーディングやプログラミングを行っていたとしても、最終的に出来上がったものが予定していたものとは異なり、Webデザイナーから命じられたデザインと違ったものになってしまうというケースも多いです。
プロジェクトの規模や人員によっては、フロントエンジニアに関する業務だけではなく、Webデザイナーやバックエンドエンジニアに関する業務も行わなければならない場合があります。
どちらもフロントエンジニアにとっては本業ではないので、モチベーションが下がってしまったり、やりがいを感じられなかったりするケースが多いです。
他の業務も行わなければならない場合、残業が発生しやすいのもフロントエンジニアがつらいと言われがちな原因の一つです。特に、ベンチャー企業やスタートアップなど人材が不足している環境の場合、フロントエンジニア兼Webデザイナーを担当するというケースも多いでしょう。
こうなってしまうと残業が発生しやすいので、フロントエンジニアの就職や転職を考えている場合は、企業の労働環境やエンジニアの数などについても確認しておく必要があります。
フロントエンジニアが担当する業務は、クライアントワークが中心です。クライアントの急な仕様変更や無理な注文によって、厳しい納期に追われる場合があります。
フロントエンジニアとよく似た業種として、バックエンドエンジニアというものもあります。フロントエンジニアがWebサイトやアプリケーションのユーザーが操作する部分を作成するのに対して、バックエンドエンジニアは主に内側にあるシステムなどを作成するのが主な仕事です。
プロジェクトの内容によってはバックエンドエンジニアの方が重視されることも多いので、比較されて劣等感を感じてしまうという人も多いようです。
システムなどの重要な部分を担当するバックエンドエンジニアの方が、フロントエンジニアよりも評価されやすいというのもつらいと言われがちな理由です。バックエンドエンジニアは、サービスには欠かせないシステムなどの重要な部分を開発することから、フロントエンジニアよりも評価されやすい傾向があります。
もっとも、フロントエンジニアとして経験を積みつつ、バックエンドエンジニアの知識やスキルを身につけることができれば、フルスタックエンジニアとしてキャリアアップや年収アップを実現することも可能です。
つらいと言われがちなフロントエンジニアですが、次のようなメリットもあります。
1.未経験でもキャリアチェンジしやすい
2.最先端の技術に触れることができる
3.ユーザーの声が届きやすくやりがいを感じられる
4.キャリアの選択肢が多い
5.転職や独立がしやすい
それぞれのメリットについて以下で詳しく解説していきます。
フロントエンジニアは、未経験であってもキャリアチェンジしやすく、誰でも挑戦しやすいのが魅力的なポイントです。近年では、書籍やプログラミングを学べるWebサイト、動画などが急増しています。
こういった媒体から有益な情報を簡単に入手できるだけではなく、プログラミングスクールを活用することで最短の道のりでフロントエンジニアになることも可能です。また、プログラミングスクールによっては、カリキュラム終了後に就職先を紹介しているところもあります。
スキルと知識さえ身につければ未経験でもなることができるので、キャリアチェンジしやすく挑戦しやすい仕事と言えるでしょう。
毎日のように進歩しているIT業界のなかで働けるため、企業やプロジェクトの内容によっては一般の人では関わることのできない最先端の技術に触れることができる場合もあります。
ルーティンワークで淡々とした毎日が続くということがない業種であるため、常に刺激を受けながら業務に取り組むことができるでしょう。
フロントエンジニアは、直接ユーザーが操作する部分を開発する仕事です。そのため、ユーザーの声が届きやすくやりがいを常に感じることができます。
また、プログラミングやコーディングが進んでいくにあたって制作物が目に見えて出来上がっていくので、Webサイトや出来上がっていく過程を楽しむことができるというのも魅力的なポイントです。
フロントエンジニアとしてプログラミングやコーディングに関するスキルを経験を身につければ、フルスタックエンジニアやWebデザイナー、プロジェクトマネージャーなどの職種にキャリアチェンジすることもできます。
自分のスキルや経験を生かしてキャリアチェンジすることに成功すれば、フロントエンジニアの時よりも収入や待遇面のアップを期待することができるでしょう。
スキルや経験を身につければ、転職や独立がしやすいのもフロントエンジニアという仕事の魅力的な点です。フリーランスエンジニアとして成功すれば、一般的な会社員よりも高い収入を得ることができます。
また、通勤や人間関係などにも悩まされることがないので、将来的に転職や独立を考えている人に適している仕事と言えるでしょう。
フロントエンジニアの主なキャリアパスとしては、次のような職種が挙げられます。
フロントエンジニアへの就職や転職を成功させるためには、以下のポイントを把握しておく必要があります。
プログラミング言語やコーディングスキルを身につける
チームとして働く上で必要なコミュニケーションスキルを磨く
フロントエンジニアとして働く上で有益な資格を取得する
UIやUXに関するスキルを身につける
未経験からフロントエンジニアへの就職や転職を成功させるためのポイントや、身につけたいスキル、プログラミングスキルを習得する方法などについては以下の記事で詳しく解説しています。
「これからフロントエンジニアになりたい」「未経験からフロントエンジニアになるためには何をすればいいのか知りたい」という人は、以下の記事もあわせて参考にしてください。
【あわせて読みたい】 ・フロントエンジニアに未経験から就職・転職できる?必要なスキルや学習方法について解説 |
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フロントエンジニアがITに関する基本的な知識やプログラミングスキル、コーディング技術などについて長い時間をかけて勉強しなければいけません。もっとも、次のような特徴を持っている人の場合、フロントエンジニアに向いている可能性があります。
それぞれの特徴について以下で詳しく解説していきます。
トレンドや最先端の技術に関して興味がある人は、フロントエンジニアに向いている可能性があります。フロントエンジニアの属しているIT業界は、常に最先端の技術が生まれて進歩しているところです。
そのため、自分から業界に関する動向や最先端の技術・知識に関して追っていく姿勢を見せなければ、日々進歩していくIT業界やフロントエンジニア業界に置いていかれてしまいます。また、フロントエンジニアに関する新しい知識や技術を学んでスキルを磨かなければ、自分自身が苦労して習得したプログラミングスキルやコーディングスキルも時代遅れのものとなってしまうでしょう、
トレンドや最先端の技術に興味がある人の場合、わざわざ勉強しようという意識を持たなかったとしても、事前に業界の最新動向や技術に関するニュースなどを自分から得ようとします。
そのため、トレンドや最先端の技術に興味関心がない人と比べても、ストレスを感じることなく楽しみながらフロントエンジニアという仕事に向き合うことができるでしょう。
フロントエンジニアは、Webデザイナーの命じるがままにプログラミングやコーディングを行えばいいというわけではありません。サイトやアプリケーションなどの表示部分やUIなど、ユーザーが直接使用する部分についてどうすれば良くなるか常に考えながら業務を進める必要があります。
そのため、ユーザー目線での開発ができる人はフロントエンジニアとして活躍しやすいです。開発する時に「もし自分がこのシステムを利用するのであれば、ユーザーはどのように設計されていたら使いやすいだろうか」と考えて開発を進められる人は、フロントエンジニアとして活躍する可能性が高いと言えるでしょう。
このように、開発の手間やコストなどにとらわれることなく「ユーザーファースト」の意識を持ち続けられるかどうかが、フロントエンジニアとして優秀な存在になれるかどうかの鍵となります。
黙々とプログラミングやコーディングを行うイメージの強いフロントエンジニアですが、実はコミュニケーション能力も必要となる仕事です。例えば、フロントエンジニアとしてスムーズに業務を行うためには、常にデザイナーやWebディレクターとコミュニケーションを取りながら仕事を進めていく必要があります。
また、時にはWebサイトやアプリケーションのデザイン・システムに関して、クライアントと直接やり取りを行わなければなりません。そのため、周囲の人たちとコミュニケーションを取りながら仕事を進めるのが苦ではないという人の方が、フロントエンジニアとしてスムーズに業務をこなすことができるでしょう。
これからフロントエンジニアへの就職や転職を考えており、自分のコミュニケーション能力に自信がないのであれば「プロジェクトメンバーの一員として他の人たちとコミュニケーションを取りながら開発を進められるか、苦にならないか」という点から、自分がフロントエンジニアに向いているかどうか検討してみると良いでしょう。
Webサイトやアプリケーションの開発は、開発完了したら終わりというものではありません。基本的には、完成したサービスやシステムに関するフィードバックを受けつつ、改善していく作業もフロントエンジニアは担当することになります。
時にはユーザーのためのアップデートや新しい機能を追加したり、他のサイトやシステムと連携させたりといった業務も行わなければいけません。こういった改善や修正作業のことを考えると、常に改善策や解決策を自分から考えられる人がフロントエンジニアには向いていると言えます。
次のような特徴を持っている人の場合、フロントエンジニアには向いていない可能性があります。
フロントエンジニアがつらいと言われがちな理由や働くメリット、向いている人の特徴について解説してきました。確かにつらい面のあるフロントエンジニアですが、それは他の仕事も同じです。
また、専門性の高いスキルや経験が要求される仕事であるため、1度スキルを身につけて経験を重ねれば、キャリアアップや年収アップも実現しやすいのもフロントエンジニアという仕事の魅力と言えるでしょう。
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